リリース判定の仕組み・リリース判定の対象は社外向けのソフト

2020年12月7日リリース判定

リリースの種類によってリリース判定の基準や方法が変わる

ソフトのリリース判定のための4つの仕組みの最初がリリースの種類ですが、前の記事では社外向けリリースと社内向けリリースの種類について紹介しました。こんなに色々なリリースの種類があるのは、それぞれのリリースの種類によってリリースをしても良いかどうかのリリース判定の基準や方法が異なってくるからです。

リリースの種類でリリース判定が要るかどうかが決まる

リリースの種類リリースの判定にどのように関係してくるのでしょうか? リリースの種類はそのソフトをリリースして良いかどうかの判定には影響しません。リリースの判定には影響しませんが、リリースの種類はその前の時点で、リリース判定という作業が要るか要らないかを決めるのに使われます。 

ソフトのリリースには、社内向けと社外向けがあります。リリースという言葉は、ソフトのベンダが顧客にソフトを提供する時にも使いますし、ソフト開発の現場で開発部門からテスト部門へソフトを渡す場合にもリリースという言葉を使う事が多いです。

そして、会社としてのリリース判定の作業が必要なのは社外向けリリースです。ただ、社外向けリリースにも、正式版や試作版や体験版と幾つかのリリースの種類があります。どの種類のリリースに対してリリース判定を実施するのかは、会社によって異なります。

大切な事は、その会社ではどの種類のリリースに対してリリース判定を実施するのか、を明確に決めてある事です。明確に決まっていないと、リリース判定無しにいつの間にかソフトが顧客の手元に渡っていた、という事態が起こりかねません。

正式版のソフトはこれは必ずリリース判定が必要です。では、評価版や体験版や試用版についてはどうでしょうか?エンドユーザの手に渡るのソフトなのでリリース判定は必要という考えもありますし、そもそもバグがっ潜在している事を前提としたソフト提供なのでリリース判定は不要ではないかと考える事もできます。

リリースの種類でリリース判定の基準や方法も変わる

評価版や試用版や体験版のソフトに対してリリース判定を行う場合には、リリースをしても良いかどうかの判定の仕方判定の基準は、正式版のソフトとは変わってきます。そもそも潜在バグが取り切れていない事を前提としているですが、それではどの程度の品質ならリリースして良いのかとか、リリースして良いかどうかは誰がどんな手続きで判断するのか、正式版とは異なる社内の決め事が色々と必要になります。

何が正解となるのかは、そのソフトが提供される市場やソフトに要求される品質のによって変わってきます。そして、変わってくるからこそ社内のルールとしてどの種類に明確にしておかないと、思わぬところで間違いが起きてしまう危険性があります。

リリース判定が絶対に必要なのは社外向けの正式版

色々な場面での社外向けのリリースがありますが、これらのうちでリリース判定の作業が絶対必要なのは、社外向けの正式版リリースのみです。ですので、まずはこの正式版のソフトついてのリリースの仕組みや判定基準が明確になっている必要があります。

しかし、社外向けリリースとして正式版以外のソフトのリリースもある場合には、それらのリリースの種類ごとに、リリースの判定の基準や判定の方法が必要になりますので、忘れないように注意しましょう。

社内向けリリースは部署内のローカルルールで構わない

リリースには社内向けの物もいいろいろあります。リリースという作業はソフトエンジニアの手元からソフトがテストエンジニア等渡される事なので、社内向けにリリースしてもよいかどうかの何らかの判定は必要です。そのような意味では社内向けリリースについても、判定基準や判定の仕組みは必要です。

しかし、社内向けのリリースはあくまでもソフト開発の内部作業の一環なので、その判定基準や仕組みは、必要ならばその開発組織の中で閉じたルールとして考えておけばよいので、グータラ親父はここにはあまり注意を払いませんでした。

リリースの種類とバージョン番号

ところで、実際のソフトウエア開発では、これらのリリースの種類とは別に、さらに細かいリリースバージョン番号(メジャーバージョン、マイナーバージョン、ビルド番号等)を付けて管理する事が多いです。 ソフトウエアの開発現場では、開発手法にもよりますが、日々ソフトウエアがリリースされる事もあるので、バージョン番号という ID番号をつけて区分けしておかないと何が何やら判らくなるからです。 ですので Ver.2.4.1.103 を α版として、XX機能の機能評価版としてエンドユーザにリリースする、というようなバージョン番号とリリースの種類を使い分ける事が多いです。

このあたりの話をあまり進めると、ますますソフトウエア開発の現場沼にはまり込んで抜け出せなくなるので、ここで踏みとどまりますが、ソフトウエア毎についているバージョン番号というのは、こんな背景があるのだ、程度に覚えておいてください。