情報の価値

2017年10月30日その他

情報について考えたことはありますか?

情報という言葉は、いろいろな時に使われますね。テレビのニュースもネットの記事も情報です。口コミも情報だし、友人との会話も情報です。ネットの世界というか、バーチャルの世界は、、情報で成り立っている、と言っても良いくらいですね。

もちろん、ネットの世界を作っているのは、皆さんの手の中にあるスマフォだったりパソコンだったりの情報を表示する端末と、情報を送り出すネット上のサーバ群と、それらを繋ぐ有線や無線の回線のようなハードウエアの機器です。

でも、これらのハードウエアの機器は、情報を見せたり蓄えたり通信したりするための、情報を扱うための道具達ですよね。 道具達は、その目的に会わせて正確に快適に動いてくれないと困りますが、一番大切なのは、そこに流れる情報です。 ですから、ネットの世界は情報で成り立っている、と言ってもそれほど間違いではないと思います。

情報て何でしょう?、どうやって整理してますか?

ところで、情報にも色々ありますね。信頼できる情報、胡散臭い情報、明らかに間違っている情報、大切な情報、どうでもいいような情報、貴方の知っている情報、貴方の知らない情報。分類しようとしても、とりとめも無く発散してしまいそうです。

発散してしまっても良いのですが、まあ、少しは混とんとした情報の世界を整理したいですよね。では情報の価値という視点で少し整理してみましょう。 価値のある情報と価値の無い情報、これだと何となく判りそうです。

私(や貴方)にとって価値のある情報は、私(や貴方)にとって大切な情報であり、間違っていると困るので信頼できる情報であって欲しいです。私(や貴方)にとって価値の無い情報は、別に間違っていようが、それほど気にはなりません。

価値のある情報は大切ですが、情報の価値って何でしょう?

では、情報の価値って、何でしょう?  これがまた、考えれば考えるほど、判らなくなってくるのですが、、、グータラ親父がよく使う情報の価値につての定義は、これです。

  •  情報とは人の判断に影響を与えるもの
  •  情報の価値とはその情報が影響を与える人の判断の価値に連動して決まる

これもなんか良く判らないですね、そもそも人の判断の価値てなんでしょう?

天気予報の価値を例に考えてみましょう

例えば、雨が降りそうな日の朝に家を出る時の、天気予報という情報に関わる判断の価値を考えてみましょう。 貴方は傘を持って行くか置いていくかという判断をしないといけません。 傘を持っていって雨が降らなかったら、邪魔な傘を1日持ち歩かなくてはいけないので、嫌ですね。 

逆に傘を持って行かずに雨に降られたら、濡れて帰る事になるので、これもまた嫌ですね。嫌な事ができるだけ起きないように、天気予報という情報を知ろうとします。

この時の天気予報は、貴方が傘を持って行くかどうかの判断に影響を与えるので、貴方にとっての情報です。 そして、貴方にとってこの天気予報という情報の価値は、雨に濡れないか、とか、邪魔なだけの傘を持ち歩かなくてもよいか、という、貴方の判断の結果として得られる価値に連動しています。

言い方を変えると、天気予報というのは、「あなたが出かける場所に今日雨が降る確率はXX%です」というようなデータに過ぎません。 しかし、そのデータが傘を持って行くかどうかという貴方の判断に影響を与える時になって初めて、この天気予報というデータは貴方にとっての情報になります。 

でも、この天気予報というデータは、貴方とは遠く離れた地球の裏側にいる貴方の友人にとっては、何の判断にも関係しないので、情報ではなくて単なるデータです。

情報の価値が極大化するのは戦争時

情報の価値を考えるためにもう少し極端な場合を仮定してみましょう。 A国、B国の2つの国が国境線を挟んで戦争状態にあったとします。 お互いに相手を攻撃する手段として、巡航ミサイルを1機持っているとしましょう。 この巡航ミサイルを使って、今日中に相手の軍事拠点にある重要な施設、例えば指令本部を破壊した方の国が、この戦争に勝利できるとしましょう。 

指令本部の位置さえ正確に判っていれば、巡航ミサイルにその位置を設定して発射すれば、自国の勝利です。 しかしその様な攻撃を相手国がしてくる事を想定して、自国の指令本部の位置は周到に隠しています。 ダミーの指令本部の建物を作ったり、指令本部を1日毎に別の建物に移動したりと、様々な手段で指令本部の位置を隠しています。

そのような状況は、A国にとってもB国にとっても同じです。 この様な戦争の局面において、「相手国の今現在の指令本部の位置」という情報の価値は、どのくらい大きいでしょうか? この情報さえ判れば、今回の戦争に勝利できます。 巡航ミサイルに設定する攻撃目標の位置として何処を設定するのかという「判断」は、戦争の勝敗を左右します。 先勝国になれるか敗戦国となるかが、この「判断」に関連する価値であり、「相手国の今現在の指令本部の位置」という情報の価値を決めるものです。

「相手国の今現在の指令本部の位置」は、非常に大きな価値を持つので、A国もB国も、日ごろから軍事衛星を飛ばし、様々な放送電波やインターネット通信を監視し、莫大な費用を投入して「相手国の今現在の指令本部の位置」を把握する努力をしている事でしょう。 平和な暮らしをしていると見えにくくなりますが、残念ながらこれが今の国際情勢の一端です。

情報には価値があります

天気予報と戦争時の攻撃目標と、極端な例を取り上げたのですが、あらゆる情報はその情報の価値という面で見直すと、貴方にとっての大切さが見えて来ます。 貴方が何かの判断をする時に、その判断に影響を与えるのが、貴方にとって価値のある情報です。 そして、その判断によってあなたか受ける有形無形の価値の大きさが、その情報の価値に連動します。 価値の高い情報には注意を払い、価値の低い情報は、流して置けば良いですね。

今の世界は、かってない程に情報で溢れかえっています。 今からほんの少し前までは、個人が接する情報は、これ程溢れかえってはいませんでした。自分が直接連絡をしている家族や友人、図書館のように地域に固定され情報の集積場所、テレビ/ラジオや新聞といったマスメディア程度して情報元が無かった時代には、色々な所で情報がフィルタリングされ、個人が接すつ情報はかなり限られていました。

しかしインターネットを介して、個人が自由に世界の情報源と直接繋がっている現在では、フィルタリングされた情報もフィルタリングされて居ない情報も、あらゆる情報が個人の手元に押し寄せてきます。 この情報の大海を泳ぐ時に、雑多な情報の洪水に飲み込まれておぼれてしまわないように ・情報を価値という視点で見てみるという事も、知っておいて損は無いと思います。

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