座右の銘は持ってますか
座右の銘って何でしょう?
皆さんは座右の銘は持っていますか? その前に、座右の銘って何でしょうか、少し紹介しておきましょう。読み方は「ざゆうのめい」ですね、簡単に言うと自分の心を律するための「格言」の事を座右の銘と呼びます。英語に訳すと My motto という感じでしょうか。格言でなくても別に構わないのですが、日々生きていく上で「自分はこうありたい」とか、「これは忘れてはいけない」、と考えている自分の根幹をささえてくれるような言葉を座右の銘とする人が多いと思います。
若い人から見ると年寄臭い話のように聞こえるかも知れませんね。でも、若かろうが年寄であろうが、人間誰でも自分に悩んだり行き詰まったりする事はあります。そんな時に、自分を見つめなおして自分を取り戻す時に座右の銘が助けてくれるので、若い人でも自分の座右の銘を見つけておくと良いと思います。
座右の銘ってどうやって探すの?
では、座右の銘ってどうやって探すのでしょうか? 座右の銘の選び方にこれが正しいというものなんてありません。自分がこの言葉が好きだと考えたらそれが座右の銘です。まあ、格言の中から選ぶのであれば、格言というキーワードで検索して出てくるいろいろな言葉の中から、自分が一番感動したり自分の心に一番響く物を選んで自分の座右の銘にするというのが良いかもしれません。
ただグータラ親父の場合には、座右の銘を探そうと考えていて見つけた訳ではありませんでした。グータラ親父は2つの座右の銘を持っているのですが、一つは新聞を読んでいた時に、うひとつはTVのコマーシャルに使われていた言葉から、「この言葉い~な~」と思って座右の銘にしました。
グータラ親父の座右の銘フォーマルバージョン
グータラ親父はフォーマルバージョンとカジュアルバージョンの2つの座右の銘を持っていますが、フォーマルバージョンがこれです。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ
有名な言葉なのでご存じの人も多いでしょうが、大日本帝国海軍軍人だった山本五十六の言葉です。多くの人を指導して大きな事を成し遂げてきた人の、「人を動かすためのエッセンス」がこの言葉に凝縮されているように思えます。グータラ親父も、仕事で何かを進める時には常にこの言葉を忘れないようにしてきました。
実は、グータラ親父がこの言葉を知ったのは新聞に載った小さな記事からです。その記事は、当時の経団連会長の土光敏夫さんの事についての小さな記事でした。記事の内容が何だったのかは覚えていないのですが、土光さんが座右の銘としてこの言葉を使っておられるという事が記事の中に書いてありました。土光さんの座右の銘だからという事には関係なく、当時のグータラ親父はこの言葉そのものに深く感動して、それ以降これを自分の座右の銘にする事にしました。実は、この言葉が山本五十六の言葉だと知ったのはずっと後になってからです。
この言葉には続きがあって、全文は以下のような物です。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば、ひとは動かじ
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず
常にこの言葉どおりにするのはなかなか難しいのですが、こうなれるように心掛ける事くらいなら、グータラ親父にもできるな~という事で、ずっと座右の銘にしています。
グータラ親父の座右の銘カジュアルバージョン
先ほどのフォーマルバージョンに対して、カジュアルバージョンの座右の銘がこちらです。
悪魔のように繊細に、天使のように大胆に
この言葉は、映画監督の黒澤明さんのモットーだそうです。昔、TVのブラックニッカというお酒のCMで、黒澤明監督がグラスを傾ける映像の後ろに、この言葉が流れていました。この言葉だけだと何を言っているのかよく判らないのですが、「ものごとをやり遂げる時の心構え」を説いた言葉です。
悪魔というのは、言葉巧みに人に語り掛けて人の心の奥底に潜む負の感情を引き出して増長させ、人をダークサイドに誘います。人は良い心と悪い心の両面を持っていますが、悪魔が人をダークサイドに落とすためには、人の良い心を欺いて悪い心を刺激しつつ人を誘導していかなければなりません。途中で一瞬でも良い心に気づかれてしまうと、人は悪魔の言葉を受け入れなくなってしいダークサイドに落とす事ができなくなってしまいます。だから悪魔は、相手の事を事細かく調べ上げて、用意周到に準備をして、一つも間違いが起こらないように繊細に事を進めます。これが、前半の「悪魔のように繊細に」の意味です。
一方で天使は、悪魔に対して絶対的に優位な力を持っています。たとえ悪魔がどれだけ策を弄して人を騙し悪事を画策していたとしても、その場に天使が現れて「光あれ!」と一声かければ、神の光が満ち溢れ悪魔は消え失せてしまいます。天使が行動を起こす時には、些細な事を考えるのではなく、力強く前をみてただ突き進める事で、良い結果がついてきます。これが、後半の「天使のように大胆に」の意味です。
何か大きな事を進める時には、悪魔のように繊細に準備を進めて、一度やると決めたら天使のように大胆に事を進める。 これが黒澤明の言葉の意味です。別の言葉にすれば、準備万端整えて一気加勢に事を成す、というのも同じ意味なのですが、悪魔のように繊細に、天使のように大胆に、のほうがなんかカッコいいので、グータラ親父の座右の銘カジュアルバージョンにしています。
座右の銘を持ってみては?
座右の銘は、それを持っているから良い事があるとか、持ってないから問題があるとかいう様な物ではありません。座右の銘は、あくまでも自分自身を見つめ直すための言葉なのです。しかし一方で、その人が一番大切にしている言葉でもあるので、その人の座右の銘を教えてもらえば、その人が何を大切にしているのか、その人の根幹を知る事ができます。持っていて損はないので、皆さんも自分なりの座右の銘を探してみてはどうでしょうか。
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