ソフト開発監査チェックリスト(13)開発管理技術(全般
要件管理チェックリストの6つ目は開発管理です
この記事では、ソフト開発監査に使う監査チェックリストの個々の項目についての紹介をしていきます。監査チェックリストは①開発プロセス ②要件管理 ③テスト ④設計と実装 に分かれていて、この記事では②要件管理の中の構成管理の個々の項目について紹介します。(チェックリストそのものは ソフト監査実務・チェックリストその8:開発技術・要件管理(管理全般)の記事に載っていますので、そちらをご覧下さい)
開発管理に関するチェック項目
要求仕様に関するチェック項目の最後は開発管理についての項目ですが、開発管理はプロセス品質に関わる項目なので要求仕様書に書かない場合も多いです。しかし、ソフトの開発を他社に委託した場合に、ソフトが出来上がって来るまで何も確認も管理もしないで納期を待つだけ、という開発委託のやり方はあまり良く無いです。
納期になって品質の良いソフトが出来上がってくれば全く問題は無いのですが、品質がボロボロのソフトが納品されてきたり、そもそもがソフトが完成していなくて納品されなかったりという事態は、できたら避けたいところです。そのためには、委託した開発作業が計画どおりに進んでいるか、何等かの方法で確認したり管理したりする必要が出てきます。その様な開発プロセスの管理をするので対応して下さいというのも、要求仕様に書いて相手先に伝えておくのが良いですので、そのためにチェックするのが TR- で始まる開発管理の項目です。
【開発管理:TR-01】
開発管理という作業には色々なやり方があります。特にソフトの開発は、今やネットワークの仮想環境で行われる事が多くなり、開発プロジェクトに所属しているエンジニアが、実は時間も場所もバラバラの所で仕事をしているという場面もあり得ます。ですので、ソフトの開発管理の方法も会社や組織によって大きく異なってきます。
そのようなソフト開発管理の多様性を前提として、今回のソフト開発ではどんな方法で開発管理を行うのか、開発管理の方針がまず要求仕様に書いてあり双方で合意できている事が必要です。そのような項目が要求仕様書にかかれているか、とう点に注意して確認をします。
【開発管理:TR-02】
開発管理はまた、開発チームの規模によっても大きく変わってきます。1人でソフトの開発を行う場合と、300人のエンジニアが協力してソフトの開発を行う場合とでは、最適な開発管理の方法も変わってきます。どの開発規模でも対応が可能なスケーラビリティの良い開発管理というのは、残念ながら在りません。小規模、中規模、大規模の3つぐらいに分けて、それぞれの開発チームの規模に適した開発管理の方法というのはありますので、今回のソフト開発が開発チームの規模に合った開発管理を採用している事が大切です。 そのような点に注意して、確認をしていきます。
【開発管理:TR-03】
開発組織の規模が中規模から大規模になってくる、在る程度は数値を用いた開発管理をしないと全体の状況が判りにくくなってきます。数値を用いるという事は、なんらかのソフトメトリクス(評価指標)を決めて、その計画値と実績値を見比べながら開発管理を行うという意味です。そのような時には、どんなメトリクスを使って開発管理をするのか、を要求仕様書で明確にしておくのが良いです。そのような点に注意して、確認をしていきます。
次は開発技術としてのテストについて紹介します
開発技術について、まずは要求仕様についてのチェックリストについて、チェックする内容や注意点につて簡単に紹介してきました。 要求仕様は開発委託の入り口です、まずは何の開発を委託するのかをできるだけ具体的に委託先に伝えないといけないので、開発委託にとって一番重要な部分です。
要求仕様の次に重要なのが、出来上がったソフトが要求した物になっているかを確認するテストです。テストは開発委託の出口ですので、入り口の次に出口の確認です。それでは、次からの記事では開発技術の中で出口の確認となるテストについてのチェックリストについて紹介していきましょう。
ちなみに、ソフトウエア開発監査という手法事態が、グータラ親父が勝手に名前を付けてやってきた方法ですので、これが正解というのは在りません。ここで紹介している内容を参考に、皆さんが自由に活用されるのが一番良いと思います
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